№201 女性が昇進したがらない大きな原因「インポスター症候群」とは?
<アドバイス>
「インポスター(詐欺師、偽物)症候群」は、
女性が昇進したがらない大きな原因ですが、意外に理解されておらず、
「女性は昇進に興味があまりない」
「女性は昇進を嫌がる」
に、片付けられてしまっているために、女性活用推進の壁になっています。
インポスター症候群とは、
言葉のとおり、詐欺師(Imposter)、偽物(Impostor)という、
自分の能力や実績を「自分自身が認められない状態」を指します。
成功や効果を生み出しても、
「自分の能力や実力ではなく、運が良かっただけ」
「周囲のサポートがあったからできたのにすぎない」
と思い込み、自分自身の力を信じられない状態に陥っている心理傾向です。
この症状は、女性リーダーたちが自己の能力を過小評価し、時には「自分が他人を欺いている」と感じる心理状態も指しています。
この概念は、1978年にアメリカの心理学者スザンヌ・アイムスとポーリン・クランスによって、優れた業績を持つ女性に、特に顕著であることを発見し「インポスター・フェノメノン」として名付けられました。
インポスター症候群が広く知られるようになったのは、
Facebookの最高執行責任者でもあったシェリル・サンドバーグの著書「LEAN IN(リーン・イン)」で、この症候群について言及し、自らも同様の感覚を経験したと書かれていたからです。
「今でも朝起きて、自分が詐欺師(インポスター)なのではないかと感じる日がある」と……
この本は、日本はもちろん、世界的なベストセラーとなり、多くの著名人が同様の経験を持っていることを公表しました。
日本では、元厚生労働省事務次官の村木厚子氏も、昇進時に自分がポストに追いついていないと、感じたことを語っています。
このことから、特に女性が、
自己評価を低く見積もり、昇進に慎重な姿勢を示すケースに大きく関連しているので、
自己評価と自己肯定感を向上させるための心理的なサポートやキャリア・コンサルティングの指導の充実が必要です。
【参考、引用】
1)adecco、女性に多いインポスター症候群とは?具体的な症状や克服のポイント
2)BIZREACH,「インポスター症候群」 女性の力発揮を妨げる「内なる壁」,2022年11月30日
3)BAZAAR,社会的に成功した女性が陥りがちな、インポスター症候群って知ってる?,2017/12/08
【今回の関連質問箱№】
▼女性管理職(意識)
№201,109、88、68、55、36、14、12
▼関連NEW WORDS
№201、132、104、101、67
【これまでの ”男×女の疑問に答える『質問箱』】
<youtube版>
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