№132<質問>
女性の就業支援 で
”M字カーブ”を改善してきましたが、
新たに”L字カーブ”の課題を指摘されています。
企業としてどのように取り組めばよいですか?
<アドバイス>
№132 これまで、#女性の就業支援(L字カーブ対策)が主体でしたが、
現在は、女性の就業は当たり前になっており、
次に課題としてスポットがあてられてきているのが、
女性の正規職員化支援(M字カーブ対策)です。
M字(M字カーブ)とは、
女性の就業率の年齢別のカーブで、
結婚・出産期に当たる20代後半から30代にかけて低下し、
育児が落ち着いた40代以降に再び上昇することで、
アルファベットの”M”の形に見えることで、この名称が付けられています。
1980年代に「#男女雇用機会均等法」を制定し、「#女性の活躍」を促進するためのさまざまな法整備を推進したことで、
育児休暇制度、テレワーク、時短勤務等、さまざまな働き方が導入され、
30~40歳代の部分で落ち込む「M字カーブ」が薄れ、
米国や欧州の数値にまで改善されてきています。
現在、クローズアップされてきたのは、L字(L字カーブ)(正規雇用率)です。
女性の正規雇用率は20代後半でピークとなり、その後、出産期以降にどんどん率が低下しており、それをグラフにするとアルファベットの”L”の形に見えることで、この名称が付けられています。
「30歳半ばで子どもがいると、正社員として雇う会社は少ない」や、「育児があるとフルタイムの就業は難しい」というのが現状です。
そこで、女性に集中してしまう子育てや介護のさらなる負担の軽減に取り組むため、
男性の育児休業取得を一層強力に促進することや
短時間や地域限定などの
選択肢を広げた”正社員”の新たな枠組みを
進めて行く流れに向かっています。
こういった男×女の特性を理解した、女性管理職育成や女性活躍推進のための”仕組み作り”が必要です。 お手伝い(コンサル)しますので、お声掛けください。
参考
1)日経新聞,女性就業3000万人突破、M字カーブは解消 男性との待遇差課題,2019年7月30日
2)内閣府,選択する未来2.0 中間報告,2020年7月1日
3)鈴木準・上尾篤史,女性の活躍拡大は社会の要請,大和総研調査季報,2016年新春号 Vol.21
4)男女共同参画局, 男女共同参画白書 平成25年版 ,第2節 女性の労働力率(M字カーブ)の形状の背景
5)労務ドットコム,今後はL字カーブの是正が重要なテーマとなっていきます,2020年7月12日