№101<質問>
「指導的地位に女性を3割が目標!」を確実に達成できる取り組みは?
<アドバイス>
達成できないには、しっかりと意味があります。
まずは、”指導的地位”を説明すると、議員、公務員や企業の経営・管理職層(課長職以上)などを指します。
2003年の”男女共同参画政策”で、指導的地位の女性の割合を”少なくとも”30%にすると目標を掲げ、2015年には、女性管理職の数値目標を義務付ける”女性活躍推進法”を成立させ、企業に取組強化を促しました。
が、昨年、その目標を断念し、新たな目標時期は「20年代の可能な限り早期に」とあいまいな形になりました。
実際のところ、女性の国会議員は逆に2011年より減少し、その後横ばいで、衆院議員に占める女性の割合が1割未満で、世界193カ国中166位と、国際的に非常に遅れています。
省庁に関しても、増加はしていますが、微増で10%にも達していません。
企業も微増で、12%(2019年)くらいです。
「なぜ指導的地位に就く女性が増えないのか?」の一つに、女性が望んでいないと言われています。実際のところ、それだけではなく、「重要な仕事は男性が担当する」と思っている人が多く、この結果、成長機会が女性の場合少ないために、経験不足から管理職になるのは無理と感じているところによることにもつながっています。
しかしながら、今回のコロナで仕事の仕方が大きく変わり、テレワークの広がりで、メンバーシップ型雇用(日本型雇用)である新卒一括採用で総合的なスキルを求められる方式から、ジョブ型雇用の仕事の範囲を明確にすることで「より専門性を高める」方向性にシフトしました。
こことで、女性が環境や身体(ホルモン関連)のハンディを軽減できるので、女性が働きやすい環境になり、女性管理職の増加につながると言われています。
【参考、引用】
1)日経新聞,女性就業3000万人突破、M字カーブは解消 男性との待遇差課題,2019年7月30日
2)内閣府,選択する未来2.0 中間報告,2020年7月1日
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2020/0708/shiryo_01-3.pdf
3)鈴木準・上尾篤史,女性の活躍拡大は社会の要請,大和総研調査季報,2016年新春号 Vol.21
https://www.dir.co.jp/report/research/policy-analysis/human-society/20160301_010675.pdf
4)男女共同参画局, 男女共同参画白書 平成25年版 ,第2節 女性の労働力率(M字カーブ)の形状の背景
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h25/zentai/html/honpen/b1_s00_02.html
5)労務ドットコム,今後はL字カーブの是正が重要なテーマとなっていきます,2020年7月12日
【今回の関連質問箱№】
●女性管理職 育成 154、153、152、144、101、60、12
●その他 関連NEW WORDS 132、101、67